Hello, world!、テンポラルファイル、アドレス解決

最終更新：2009/12/14

●Hello world

• helloworld.c
  　APR (Apache Portable Runtime) では APR の初期化（apr_initialize）、メモリプールの生成（apr_pool_create）、メインのコード、メモリプールの開放（apr_pool_destroy）、APR の終了（apr_terminate）という流れでコーディングすることになる。これらはもはや定型なのでまとめてスタブ化してしまうことにする。ここでは以下のようなコードにしてみた。
• mystab.c
• mystab.h
  この例では main で APR の初期化やメモリプールの生成が行われ、コマンドライン引数・標準入力・標準出力・標準エラー・メモリプールが apr_my_main に渡される。apr_my_main の処理が終わったら main でメモリプールの開放・APR の終了が行われる。したがって、apr_my_main の中にやりたいコードを書けばいい。

●テンポラルファイル

• temp_file_sample.c
  この例ではテンポラルファイルを作って "This is a pen.\n" という文字列を10万回書き込んで、テンポラルファイルの先頭から読み出す、という処理を行っている。確認のため使用したテンポラルファイルのファイル名と書き込んだバイト数・読み込んだバイト数も表示している。テンポラルファイルのファイル名にはテンプレートを指定する。ここではコマンドライン引数で指定した文字列をテンポラルファイルのプレフィクスとしている。テンプレート文字列は apr_pstrcat でプレフィクスと "XXXXXX" をコンカテネートしたものを使っており、apr_file_mktemp は "XXXXXX" の部分に一意な文字列を動的にアサインする。テンポラルファイルのファイルポインタがクローズするとテンポラルファイルは勝手に削除されてくれる。ファイルポインタを先頭に移動するには apr_file_seek を使う。

●アドレス解決

• print_addr.c
  引数で渡されたホストネームから、 apr_sockaddr_info_get でアドレス情報のリストを取得し、apr_sockaddr_ip_get で各アドレス情報から IP アドレスを取得して表示する。
  IPv6 を有効にした Windows XP での実行例を以下に示す：

  E:\apr\work>print_addr localhost	（ループバック）
  [::1]
  [127.0.0.1]
  
  E:\apr\work>print_addr www.goo.ne.jp
  [210.165.9.195]
  
  E:\apr\work>print_addr www.google.co.jp	（複数アドレスが登録されている例）
  [66.249.89.99]
  [66.249.89.147]
  [66.249.89.104]
  
  E:\apr\work>print_addr flets.net	（IPv6 なサイトの例）
  [2001:c90:0:1::1:1]
  [2001:c90:0:1::1:2]
  
  E:\apr\work>print_addr fixdap.com	（IPv4 と IPv6 の両方のアドレスが登録されている例）
  [203.104.100.230]
  [2407:3000:6:175::14]
  
  

●ビルド

• test0.mak (Visual C++ Express Edition SP1 用)
• test0.u.mak (Linux 用)
• mystab.c
• mystab.h

KAKU PROJECT (2009)